漱石さん こんにちは

最近、何かしらで「行人」には和歌浦のことが書いているということを知り読むことにしました。

行人改版 (新潮文庫) [ 夏目漱石 ]
行人改版 (新潮文庫) [ 夏目漱石 ]

和歌浦は思い入れがある土地です。

昔の和歌浦を感じることができました。
ここにエレベーターがあったことや
難波から和歌山市までの列車の食堂で昼食を食べたこと。
車中からの眺めの海と草木の色、
和歌山市から紀三井寺まで電車が走っていて市内から和歌浦までは遠く描かれていること
(そういえば岡公園にその和歌山水力電気鉄道の市電が飾られていました)

和歌山らしく大あらしに見舞われ、今の県庁付近に宿泊したようす。
兎にも角にも漱石さんが和歌浦にきて居たことがうれしいです。

その行人の中で印象的だったのが有馬のことです。
有馬か和歌浦か景勝地の話になり有馬の案が出て流れます

有馬へは犬に梶棒をつけて人間を乗せて上がるとあり驚きました。
今は有馬までは神戸電鉄が走って居ます。
有馬までの山越えを犬に頼るとは犬が気の毒でなりません。
人の遊興のために、しかも水を飲まさず働かせるとあり重ねて重苦しい気持ちになりました。

そういったところ
当時を知ることになり、また
人の冷たさなども感じます。